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飛騨高山本陣平野屋 ブログ「飛騨高山から」

 平成14年夏 ―

夏のお知らせ  調理長お披露目  ゆかた祭り
ああ、あこがれの・・・   花兆庵調理長挨拶  絵馬市  夏の行事

夏のお知らせ
 今年は思いのほか高山にも、春が早くやってきて、ちょうど春の高山祭りのころに満開となりました。お天気に恵まれたこともありひさびさに両日とも思う存分の祭りができたのでした。
 高山祭りにお越しになったことのある方はご存じだと思うのですが、お祭りはお天気次第。なんといっても屋台が濡れたら大変なことですから、雨が降ったら屋台蔵からは出しません。観光客の方には、申し訳ないのですが、屋台蔵に入っている屋台を見ていただくだけになってしまいますね。
 さて、夏も早く来るのでしょうか。冬の長い高山では、花が咲く春、緑あふれる夏がくるのは、やはりうれしいものです。日中暑いのは仕方がないけれど、願わくば、熱帯夜のない朝晩の涼しさだけは、今年も変わらず来ますように。


●●● 高山の初夏を楽しみませんか ●●●

 本陣平野屋では、6月〜7月に特別企画をいたします。

◎本陣平野屋別館にて「初夏のありがとうぷらん」
期間 :6月10日(月)〜7月18日(木)
料金 :おひとり様 1泊2食 12,000円(税金別)
ありがとうプラン特別献立

◎花兆庵にて「初夏のひとやすみ旅行」
期間 :5月21日(火)〜7月18日(木)
料金 :おひとり様 1泊2食 18,000円(税金別)
藤原料理長のお披露目献立

詳しくは→こちらのページをご覧下さい。


●●● もっと飛騨を知りたいあなたへ 平野屋からの提案 ●●●

 飛騨高山は行けば行くほど、知れば知るほど、大好きになるという方が多いですね。高山の魅力は、どんな所にあるのでしょうか。
 天領の昔から守られてきた伝統や文化の香り高い町並みもさることながら、やはりそれらを守る飛騨びとたちがいたからこそでしょう。ただ一筋にまっすぐ生きてきた人たちのなんて多いこと・・・。
 私は、生まれも育ちも飛騨高山で、おかげさまで飛騨びとのはしくれです。この夏の始まりに皆様に飛騨びとを紹介しようと思い、企画いたしました。
 その名前は知っているけれどどんな人がそれに関わっているのか普段は会えない飛騨びとに会って話を聞こうというミニツアーです。

参加費 :おひとり様 2,000円(昼食代込)
時  間 :午前10時〜午後1時頃
  午前10時平野屋出発、目的地へバスまたは徒歩
  午後12時頃平野屋へ戻って昼食(すし兆)
  昼食後、お開き。駅へ行かれる方は、お送りいたします。

7月1日(月) ・・丹生川村
円空仏で有名な千光寺
住職 大下大圓さんを訪ねて
7月2日(火) ・・古い町並、上三之町
飛騨の地酒「山車」蔵元原田酒造場 原田専務を訪ねて
7月3日(水) ・・丹生川村
円空仏で有名な千光寺
住職 大下大圓さんを訪ねてPART2
7月4日(木) とっておきの話
飛騨高山ボランティアガイド第一人者 種蔵先生を訪ねて
7月5日(金) ・・飛騨清見村
飛山窯 長井恵子さんを訪ねて

 ご参加くださる方は、前日のご宿泊がよろしいかと存じます。また、20名までの参加とさせて頂きますので、ご予約時に、「ミニツアー参加ご希望」とお申しつけくださいませ。

詳しくは→こちらのページをご覧下さい。

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調理長お披露目

 皆様にお知らせがあります。このたび、花兆庵に新しい調理長が参りました。3月より着任し、ようやく道に迷わずに会社と社宅の往復ができるようになったところです。意味のわかる飛騨弁も増えてきました。最初は、ちんぷんかんぷんだったそうですが。
 お客様に喜んでいただける料理を作ることを何よりの喜びとし、季節感を表現することにも努力を惜しみません。
 また、毎朝11時頃になると、少しでもお客様のご要望に近づける様にと、私と打ち合わせをいたしております。ご覧になったら声をかけてくださいね。藤原調理長をご紹介いたします。そして、料理を召し上がって、何かお気付きのことがあったら、どうか何なりとお申しつけくださいませ。前向きに努力してまいることをお約束いたします。
 そんなわけで、今回は、藤原調理長が皆様へのごあいさつを書きました。どうか今後ともかわいがっていただきますようにお願いいたします。

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今年も始まります 本陣平野屋のゆかた祭り

 夏の高山を浴衣姿で歩きたい。そんな方に喜んでいただきました、昨年の選べる浴衣。今年も700枚並びます。
 呉服屋さんで売っている浴衣と同じ柄のもの、また少し冒険してピンクの浴衣、黄色の浴衣。トロピカルフラワー柄から、うさぎの飛び柄。
 昨年は、ご主人と一緒に選ばれ、夕涼みに出かけた方もいらっしゃいました。女性どうしのグループでは、華やかに赤の浴衣で揃えて、手筒花火に繰り出していかれました。
 選ばれる時のみなさんのお顔を見るのが楽しくて、うれしくて。浴衣をお召しになった方には、浴衣姿の写真を撮ってポストカードにして差し上げます。
 ぜひぜひお試しください。きっと楽しい飛騨高山の思い出になりますよ。

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ああ あこがれのニューカレドニア

 このごろふと思い出したことがあります。私には、どうしても行きたかったところがあったこと。その名はニューカレドニア。
 思い出した途端、記憶ははるか昔の高校時代へ戻りました。きっかけは、本屋で買った文庫本でしたね。森村桂さんという方の書かれた「天国に一番近い島」という本でした。なんのきっかけでそれを手にしたのか憶えてはいないのですが、とにかく私は、その本に夢中になってしまったのでした。
 ニューカレドニアは、地図ではニュージーランドの右手にあります。今では成田からの直行便もあるそうな。しかし、私が本を読んだ頃のニューカレドニアは、星達が手に届きそうな島で、観光化からは程遠い交通の不便極まる島でした。とてもきれいな島でした。
 さて、私が何にあこがれたかというと、まずはかつてのフランス領だった島が、本当に天国に近そうな気がしたこと。天国に近いということは、それだけ俗世間と離れた空間であることを示していて、だからこそキラキラ輝く星のその島は楽園と言うよりも、やはり天国に近いと自分で解釈してました。
 もうひとつは、「天国に一番近い島」の文中に出てきた、バナナの葉で包んで蒸し焼きにする「タロイモ」というもの。私は、これが食べてみたくて、食べてみたくて、なにせ、そのバナナの葉も本物を見たことがなかったけれど読むだけでもかぐわしそうな気がしませんか?タロイモをバナナの葉にくるんで、焚き火の時のやきいもよろしく葉っぱの力で蒸し焼きにするんだもの。
 どうやって行くのかもわからなかったけど、とにかく行くつもりでいました。私は、あれからずっと森村桂さんの本を読みあさったのでした。「カトルカール」というパウンドケーキの名の由来と作り方を知ったのもその中の本からでした。そして実際に作ることのできた時のうれしかったこと。忘れていました、あの時のあの気持ち。
 私は、たしか高校1年だった。あんなに夢見ていたニューカレドニアだった。タロイモは今もあるかしら。タロイモ食べに行かなくちゃ。「天国に一番近い島」いつか行こう。必ず行こう。いくつになっても必ず行こう。そして星をみるんだ。タロイモ食べながら。
 きっと誰も見てないから、ビキニ着ちゃおう!!キャー。


有るがまま為すがまま一生懸命に

花兆庵調理長 藤原 司盛 

 縁は不思議なもので、3年前、弟子の結婚式に招かれて初めて高山へやってきました。その時、なんとなくほっとする町だなぁと思う程度でしたが、それが偶然にも共通の知人があり、その紹介でこの度、本陣平野屋に参りました。
 私は松本清張の『砂の器』の舞台となった島根県亀嵩(かめだけ)に昭和27年1月の雪深い日に生まれました。
 生家は代々農業と宮大工を仕事としている極めて平均的な僻地の家庭であり、家の経済的な理由からしても、中学校卒業後の私の進む道は自主独立しかありませんでした。
 父は私を大工にし、後継者にしたいと考えていたようですが私はそうした決められたまま進むことに抵抗を感じておりました。級友から料理人の話を聞かされた時、「包丁1本さらしに巻いて・・・」と恋の法善寺横町の歌が街に流れている頃でもあり、食う事の世界なら、一生食いはぐれが無いのではないかと思い決心したのですが、その頃は未だ料理人という職業の社会的な評価はき極めて低く、田舎の母は、何かとんでもない世界に入るのだと思ったのでしょうか、「お前が不良にでもなったら、わしは生きてはゆけん」と、反対されました。しかし、どうにか説得をして県内の玉造温泉に就職しましたが、見る物聞く物全てが新鮮でした。修行と言う名の仕事は15歳の子供には大変厳しく辛いものでした。午前2時に仕事が終わり、それから風呂に入り床に着くのですが、5時には起床で寝たか寝ないか解らない状態が続き、足が曳きつけを起こす事や立って寝る事もありました。最初の1週間は仕事を与えてもらえず、先輩から「何か、させて下さいと言わないと、何もさせてもらえないぞ。」と言われ、親方に言うのですが、「そこに立って、見ていろ。」と言うだけで、私の仕事は、皆が帰ってからの夜の洗い物だけでした。盛り付け等を見ていると、こんなの自分にも出来ると思いましたが、後に、そんな簡単なものではない事を知り、見て習うから「見習い」というのだなと思いました。それからは、親方が魚を下ろす時など、包丁を持つ手の指1本1本の、どこに力が入っているのかまで観察をして憶えました。ある日、私と先輩は親方から呼ばれ、魚を下ろしてみろと言われ、その結果、私は先輩を差し置いて、向板をさせて貰うようになりました。しかし、とても嬉しい気持ちとは裏腹に、志を高く抱いて突入したものの、一を聞いて十を覚える世界の職業を選んだ事に後悔をし、一生やっていく自信がもてず、父に辞めたいと言いましたら、「辞めるのはお前の勝手だが、今後、家の敷居は跨ぐな。何事も石の上にも三年と言って置いたはずだ。」と厳しく言われ、もう後がないと、改めて覚悟をしました。それからというもの、先輩方の夜の誘いや、甘い誘惑も有りましたが、この道を選んだ時の父や母の言葉を思い起こし、自分は修行の身なのだと言い聞かせ、脇目も振らず4年間必死で頑張りました。『親の意見と茄子の花は無駄がない』という言葉がありますが、今に思えば両親の言葉の重みを感じ、 今日まで挫折する事無く来られた事に、本当に感謝でいっぱいです。
 その後、自らの仕事の仕上げを目指し、京都・高松・伊香保と行きましたが京都での12年間は、自分自身を作り上げる上で大変貴重な経験となりました。仕事の上での新しい経験は勿論、諸先輩からの厳しい叱責や励ましばかりでなく、いろいろな人々との出会いは自らの人間形成に大変な力を与えて頂いたと感謝しています。
 先輩方の引き立てにより、20代半ばで料理長を経験することとなり、試行錯誤の苦しい中で、困った時には食材と話をする事を知りました。少しずつですが、お客様に喜んで頂ける料理が創れるようになったかな??と思っております。高松では、日本料理師協会を通し、自民党幹事長賞・厚生大臣賞を2年連続で受賞し、その間、お茶やお花も身に付ける事ができ、いろいろな修行がありますが、私は有るがまま為すがままを受け入れ、この時この時を一生懸命に行う事によって、善き結果が出るのだと思います。
 そして何よりも最大な事は、伊香保10年間の中でのイベント、今もって最も苦手とする家内と所帯を持ったことであります。紹介して頂く方がありまして、見合いで結婚しましたが、見合い結婚だと言いますと「へぇー」と不思議そうに言われることがたくさんあります。その度に、料理人は見合い結婚では似合いませんかと言うことにしております。
 未だ、3ヶ月ですが縁あって参りましたこの高山、日本の故郷と言うのだそうですが、何となくほっとする私にもウマの合う土地のように思えます。苦手の家内も気に入っているようです。永く住んでみたいと願っております。
  若くして料理長になり、随分と肩肘を張って生きてきましたが、年を重ねる毎に、『吾・唯・足るを知る』と、謙虚な心を大切に、今を一生懸命に努力して参りますので、来年も、再来年も、是非この花兆庵へお出かけ頂き、教えて頂きたくお願い申し上げます。


絵馬市のこと

 高山では、夏の風物詩として「絵馬市」があります。神仏への奉納を目的とした板額のことを「絵馬」といいます。昔、神様は馬に乗って、天から地上へ降臨すると信じられていました。その迎えの乗り物として奉納されていた馬の代わりに、献上されるようになったのが、絵馬だったそうです。

◇松倉山絵馬市◇
 飛騨の里の山を松倉山といいます。その山内には、松倉観音があって、馬頭観世音が安置され古くは牛馬の守り本尊でした。毎年8月9・10日は、その法会が行なわれ、その日に合わせて八軒町界隈では、絵馬市が開かれてきました。かつて20軒以上の絵馬市が店を並べていましたが、今では池本屋のみがその伝統を引き継いでいます。
 絵馬の相場は、100円を100万両、1,000円を1,000万両と呼び、これを高山では、「松倉相場」といって、途方もない高価や大法螺吹きの代名詞として使います。また、市で買った絵馬に御朱印を受けて各家の玄関などに、入り馬の形で貼ります。(入り馬・・・馬が背中に宝ものを乗せているので、必ず家の中に入るように絵を受けて貼る。向きによって右馬、左馬と呼ぶ。)
 もちろん本来は、牛馬安全祈願であったが、今日では家内安全が多く、また紙に書いた馬だけれども、数えるときには、「1頭・2頭」と呼び、また紙の受け渡しの時も「馬曳いていけ」といったりして、あくまで生きた馬のように扱われています。

◇山桜神社絵馬市◇
 飛騨に、竣馬の「山桜」という馬がおり、金森頼直公の馬として、江戸で奉公していましたが、江戸大火の折、猛火の中より江戸城百聞掘を越えて主君を助けました。晩年は、高山の厩所で余生を過ごしたそうです。その厩跡が、現在の山桜神社です。名馬「山桜」にちなんで山桜神社は、防火、家内安全の神様として知られるようになりました。そして「馬頭組」という火消し組が馬頭尊を中心に、大変に活躍したということです。
 現在では、山桜神社でも毎年8月1日から15日まで、絵馬市が開かれるようになりました。
 絵馬市は、全国的にも珍しいそうで、商売に欠かせない縁起ものとして、とても人気があります。高山のかくれた名物かもしれません。
 (山桜神社・・・本町2丁目、平野屋から徒歩2分)


恒例 飛騨高山の夏の行事

・JAL杯世界アマチュア囲碁選手権 6月1日(土)〜6日(木)
 場所:飛騨センター
・我楽多市 6月7日(金)
 場所:さんまち通り(平野屋から徒歩1分)
・菖蒲まつり 6月初旬
 場所:飛騨の里
・我楽多市 7月7日(日)
 場所:さんまち通り
・中橋ライトアップ 7月20日(土)〜8月20日(火)
・夕涼みコンサートと蛍鑑賞会 7月20日(土)〜22日(月)
 場所:飛騨の里
・馬頭うちわ市 7月20日(土)〜7月21日(日)
 場所:山桜神社
・朝顔市 7月27日(土)
 場所:上一之町
・第45回飛騨高山花火大会 7月31日(水)
 場所:宮川べり
・絵馬市 8月1日(木)〜15日(木)
 場所:本町2丁目山桜神社
・本町通納涼夜市 8月1日(木)〜3日(土)
 場所:平野屋前の本町通り
・さんまち通り納涼夜市 8月6日(火)
 場所:さんまち通り
・安川納涼夜市 8月6日(火)〜7日(水)
 場所:安川通り
・納涼七夕市 8月6日(火)〜7日(水)
 場所:下一之町
・わいわい納涼夜市 8月6日(火)〜7日(水)
 場所:国分寺通り
・我楽多市 8月7日(水)
 場所:さんまち通り
・仮装盆踊り「ちょけらまいか」 8月8日(木)
 場所:さんまち通り
・飛騨高山手筒花火打ち上げ 8月9日(金)
 場所:弥生橋下流
・YANSA21(ダンスフェスティバル) 8月10日(土)
 場所:西小学校校庭
・宵の飛騨の里ライトアップ 8月10日(土)〜15日(木)
 場所:飛騨の里
・飛騨高山陣屋前夜市 8月11日(日)〜13日(火)
 高山陣屋前広場
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平成14年夏

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