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飛騨高山本陣平野屋 ブログ「飛騨高山から」



宗和流本膳についてのお話
 高山の伝統的な文化として、つとに知られている茶道「宗和流」、そして、その開祖である金森宗和が創作した本膳料理「宗和流本膳」私は、飛騨人として、また飲食業に携わるものとして、いつか皆様にお話したいと思ってきました。
 でも、いつも、いざ取り掛かると、一般人の私には、とても足を踏み入れることさえできない重みがそこにあり、また、ベールに包まれたように、わかりやすい文献もなく、どうしても門前払いの感がありました。
 でも、皆様にお話ししたい思いが強く、また、今回とても素敵な機会を与えていただくことができたので、私の知っている中だけでの勝手な「宗和流本膳の話」と、ご理解いただいて、書いてみることにします。

■ 金森宗和

 高山に城を築いた、金森長近の孫2代目城主、金森可重の嫡男「重近」として天生12年に生まれる。
 祖父長近、父可重は、共に、当時、世に知られた武家茶人であったため千利休が、秀吉の嫌忌に触れて、自刃した折、その長男道安が、世をはばかって、飛騨に逃れ、金森家に隠棲していた日々、父と共に、奥義を学んだと言われる。31歳にて、父から、勘当された重近は、京都に母と共に移り住み、剃髪し宗和と名乗り、茶の道の日々を送った。


 宗和流本膳とは、宗和の好みとして、創案された本膳です。
 宗和好みの膳椀は、いわゆる4つ椀形式で黒塗り、非常に合理的にできているとされます。
 古来より、飛騨地方では、祝儀事、仏事事共に、自宅で行なうことが通常でありました。ですから、料理屋が出張仕出しに訪れ、その家の膳揃えにて、料理を提供するのが、当たり前のことでした。ということで、一般家庭でも、1揃え20客から、30客位を、持っていて、1週間にも及ぶ宴席を執り行いました。
 しかし、残念なことに、そういったことは、徐々になくなり、膳揃えを持っている家も少なくなりました。
 さて、このまま行くと、宗和流本膳は、その料理手法も、お作法も消えていってしまうのでないかという重大な懸念を持った人々がいらっしゃいます。
 現高山調理師会の長老の方々です。若い日々には、各家庭へ、仕出しに行き、その家の膳椀に、腕を振るってこられた方々が、後世のために記録をとっておきたいということになりました。それを岐阜県がバックアップして、記録ビデオをとることになったのです。ひょんなことから、その撮影に、私にもお誘いがかかり、これは、またとないチャンスとでかけていきました。
 私にとっても、初めての宗和流本膳体験でした・・・高山の旦那衆と呼ばれる方々の中に、ちょこんと入るのは、いくら私でもドキドキものでした。
 もともと、本膳料理とは、汁物や生ものだけいただいて、ほとんどの料理は持ち帰るように仕立ててあります。
 ですから山のような料理だけれども、それは、ほとんど本人よりも家に待っている家族たちへのお土産となり、個人をもてなすというよりは、客家族一同をもてなす料理であったようです。
 同席されただんな様たちは、幼い頃、宴席に呼ばれた家のご当主が帰ってくるのが待ち遠しかったそうです。
 そして、土産を持って、ちょうちんにて先導されたご当主が帰ってくると、いっせいに玄関まで出て、「お父様おかえりなさい」といって、持ち帰りのごちそうを食べるのが何よりの楽しみだったとのこと。料理のあい間にそんな話も出て、楽しいひと時でした。
 さて、宗和流本膳は、こんな風に長い時間をかけて客をもてなすものでした。今では、料理の風習は簡素化されましたが、それでも、座付き、めでた、大津絵、そして、納杯の儀は、いまでも飛騨高山の宴会には、当たり前に行なわれております。

◆第一幕 膳部◆
@ 寄付から座敷に入ったら正客より順に席につく。
A こぶ茶、式菓子(もちろん菓子は食べない)
B 膳部が正客より順に選される。(裏方では本膳の上を湿らせた笹で祓い清めてから椀をのせる)
まず汁に手をつけその後ご飯を食べる。腹をふくらせてから酒を飲むと悪酔いしないため。
C 引猪口、小平、中平、焼ものの順にでる。
D 亭主は銘々盃にて鉄瓶の冷酒を客にすすめる。
E 台引は宮前で箸裁きをして、翻した坪の蓋の上に供される。
F 次飯。ごはんのおかわりが替茶碗に用意され本膳に置かれる。
G 湯桶。
   
◆第二幕 初献◆
@ 三ツ組杯が正客前におかれ上二つの杯を正客本膳前に仮置き一番下の大きな杯に酒がつがれる。正客より順に客にまわる。
A 吸いもののみがのった吸いもの膳が正客より順に出される。続いて紙敷が出される。
B 三ツ丼を台にのせた給仕人が正客前に1度披露し、下座にて銘々皿にとりわけ出す。
   
◆第三幕 弐献◆
@ 五ツ組杯が正客前におかれ上四ツの杯を仮置して、一番下の大きい杯に熱燗の酒を注いで正客にすすめる。正客より順に次客以下にまわる。
A 正客より順に弐献の吸いものが供される。亭主より「粗吸でございますが・・・」とあいさつが入る。
B 亭主より座付き(座の区切りとしての踊り)が入るとあいさつ。
C 座付きが終わると亭主より「めでた」の発声の依頼。正客より指名された客が発声し給仕人、亭主は下座に控えて一緒に唱和する。<女将のたよりNo.22参照>
D 正客より客に「大津絵」の所望があったら、その客が謡う。
※「大津絵」とは東海道43次の宿場名を節をつけて唱うもの。座敷遊びのひとつ。
E 差身(さしみ)が鉢台にのって正客前に披露され、下座にて給仕人が銘々にとりわけ出す。
F 大平は差身と同様にて木手塩皿(きてしゅう皿)に盛り分けられ出される。
   
◆第四幕 参献◆
@ 七ツ組杯が正客前におかれ上大つを取って一番下の大きい杯で正客に酒をすすめる。正客はもう一度酒をのみこの杯は参客へまわす様指示し、それぞれの杯が廻りあう。
A 参献の吸いものが正客より供される。亭主より「粗吸でございますが・・・」とあいさつが入る。
B 広蓋を八寸台にのせ正客の前にて披露。下座にて取り分けて供される。
C むしり(大鉢)も広蓋と同様にする。
D 杯がひと廻りしたら正客は「大変ごちそうになりました。ここらで杯を納めさせていただきます」とあいさつする。
E 亭主はそれを引きとめ、また宴席は続く。
F しばらくしたら、再び正客が「大変ごちそうになりました」とあいさつする。
   
◆第五幕 納杯◆
@ 亭主は正客のあいさつを受けて納杯の儀を行う。
A 正客が次客、参客と共に座の中央へ出る。
B 正客、次客、参客の杯に酒を注ぐ。
C 正客が「大変およばれいたしました。これで杯を納めさせていただきます。ありがとうございます・・・」と御礼を述べる。
D 客はいっせいに飲み干し、向かいの相手へ渡す。
E 亭主側は受け取った杯に酒を注いでもらう。
F 亭主側がひと口飲んだら、千秋楽の謡が入る。
G 謡がすんだら、ふた口で飲み干し下に置くと長唄「つるかめ」。
H 「つるかめ」が終わり、「若松さま」の唱和をしながら、皆自席へ戻る。
I 水物と雑炊がでる。
J 配膳室にて準備された残っていた料理の折り詰めをもらい帰路につく・・・。だれからともなく「高い山から・・・」を唄い見送る。
  ―――(終わり)―――

 飛騨ではお客様が帰りの時間を気にする様ではもてなしたことにならないと三日三晩位は宴会を続けてあたりまえでした。
 ですから、これで何時間かかったの?なんて聞いてはいけません。

◎宗和流本膳の話<第一幕〜第五幕>までが、女将のイラストつきでご覧いただけます。
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初夏のひとやすみ旅行

 今年も始まりました。
 花兆庵の夏企画 『初夏のひとやすみ旅行』 です。

 期間:5月26日(月)〜7月18日(金)
 料金:お一人様@18,000円(サービス料込み税金別)

よいところ
@ 藤原調理長の特別献立
A 500種類の浴衣の中からお好きな浴衣を帯と選んで、夕涼みにお召しいただけます。着付けのお手伝いもいたします。
B 旅行に記念に写真を撮り、ポストカードにして、プレゼントします。

 毎年好評の本陣平野屋の選べる浴衣です。会場は、りらっくす蔵2階にて、ゆっくりと楽しく選んでいただけるようにいたしました。ぜひご利用くださいませ。

 別館に宿泊するプランもあります。詳しくはこちら
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結婚のご報告

客室係り 松田文代(旧姓 大屋文代)

 私、客室係りの大屋文代は、この5月11日に、結婚し、松田文代になりました。
 夫とは、以前に勤めていたホテルの同期入社として知り合い、入社半年たった頃から、付き合いが始まりました。私は、そのホテルでも、和食レストラン勤務でしたから、着物を着て働きたいという希望は、かなえられたのですが、そのうちに、料理の面白さや、提供する楽しさを知り、もっとしっかりと勉強したいと思うようになりました。3年後、彼とも相談して、和風旅館の花兆庵に入社しました。
 花兆庵に入ったばかりの頃は、自分の立ち居振る舞いの雑さに気づき、また、お客様との会話が長続きしないことに、恥ずかしい思いでいっぱいでした。飛騨高山で、生まれ育っているのに、歴史も見所も知らないことが多すぎました。
 それで、料理を出している時など、お客様が、古い町並みの朝顔がきれいだったとおっしゃれば、次の日に見に行く。同僚と、酒蔵めぐりに行く。祖父に頼んで、山菜取りに連れていってもらうなど、行動範囲を広げました。
 また、会社内でのお茶のお稽古の日は、かかさず出席して教えていただいたり、器の扱い方、お軸のかけ方、花の名前、楽しみながら、覚えていきました。この仕事に就いたおかげで、高山のよさ、日本のよさも、少しわかったような気がします。
 さて、結婚式、披露宴、新婚旅行など、2人で暮らすための行事を終えて、感じたことは、たくさんの方に、応援してもらって、6年もの長い期間を付き合い、結婚できたということです。つくづく、一人でできることは限られていると知りました。そして、人と人とのかかわりあいの中で、自分のこれからが始まるのだと思いました。
 これからは、人から受けた、温かい気持ちを返せるように努力しなくてはいけません。仕事においても、育ててくれた家庭へも、そして、私の大切な新しい家族へも、思いやりをもって、互いに助け合っていきたいと思います。
 結婚するに当たり、たくさんのお客様からも、あたたかいお言葉をいただきました。本当にありがとうございます。
 最後になりましたが、料理師の彼が、仕事を終えて、家に帰ってきた時に、灯りがついていて、にこにこして「おかえり」といってあげたいと女将さんに、相談し、勤務時間帯を変えてもらっています。
 お客様を担当して、お世話することは、できませんが、いつも玄関で、お客様に接しています。どうぞ、何なりとお申し付けくださいませ。これからも、よろしく
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お手軽気分転換

 新緑の緑が、日に日に、色濃くなり宮川べりのベンチで腰を下ろして、一休みをしているひとが多くなりました。
 私はといえば、相変わらずの毎日で、西に、人手の足りない部署があれば駆け込んで行って手伝い、東に、行き届かない部署あれば、仁王立ちになって、改革をするそんな日々が続いています。
 子どもたちの弁当のおかずがなくなり、冷蔵庫が空っぽになると、着物姿のまま、スーパーに駆け込み、猛スピードでカートに品物を入れて一目散に、買物をします。
 そんなバタバタの生活の中でも、ちいさな雑草に足を止め、ほんのひととき心が和む幸せを忘れたくないなぁと思い、つい買ってしまった山野草などを、花兆庵3階東側の庭に、植えました。
 お昼、お客様がいらっしゃらない時を見計らって、ジーパンに着替え、ほっかむりをして作業するのは、お手軽な気分転換に最高!!
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飛騨高山 夏の行事

・我楽多市 6月7日 (さんまち通り)
7月7日 (さんまち通り)
8月7日 (さんまち通り)
・中橋ライトアップ 7月20日〜8月16日
・夕涼みコンサート 7月中旬 (飛騨の里)
・馬頭さまの絵馬市

7月中旬 (山桜神社)

・あさがお市 7月中旬 (上一之町)
・飛騨高山花火大会 7月30日 (宮川)
・納涼夜市 8月1日〜3日 (本町通り)
・絵馬市 8月1日〜15日 (本町・山桜神社)
・納涼夜市

8月6日 (さんまち通り)

・仮装盆踊り「ちょけらまいか」 8月8日
・手筒花火打ち上げ 8月9日 (宮川)
・陣屋前夜市 8月11日〜13日
・陣屋前盆踊り 8月16日〜17日
 短い夏を楽しむための行事が、今年も盛りたくさんです。ぜひ、お越しください。

■■■ お知らせ ■■■
 雲上のドライブを楽しむ、乗鞍スカイラインは、本年よりマイカー規制となりました。平湯温泉バスターミナルもしくは、朴の木平スキー場特設駐車場からのバスをご利用ください。営業者は、あがれますので、タクシーならOKです。

平成15年夏

飛騨高山の宿 本陣 平野屋 花兆庵 〒506-0011 岐阜県高山市本町1丁目34番 TEL.0577-34-1234
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