本陣平野屋 総合トップページ English Page 本陣平野屋 英語ページへ
交通のご案内
本陣平野屋 花兆庵 飛騨高山 本陣平野屋 飛騨生まれ、飛騨育ち 女将からの便り
飛騨高山本陣平野屋 ブログ「飛騨高山から」

 平成16年夏 ―




生ビールの話
 子供の頃、街の洋食屋だった私の家のレストランでは、季節のイベントとして「樽開き」と言うのがありました。
 「樽開き」とは、生ビールを始めますよというお知らせでした。「樽開き」の日が近づくと、レストランのカウンターの上に大きなビールサーバーが置かれ、倉庫から出してきた大ジョッキ・中ジョッキ・小ジョッキが、カウンターの下の棚に並びました。
 毎年、開催するレストランアリスの「樽開き」は、町の風物詩で楽しみにしている人も多く、新聞折込で、“○月○日 樽開き”というチラシが入ると、子供心に、わくわくして、「くるぞ〜」と言う感じでした。(何がくるのかよくわかりませんが・・・きっと、お客様がたくさん来て、おもしろかったのでしょうね)
うちの商売としても、「樽開き」は、売り上げを上げるための一大イベントでした。「樽開き」には、毎年、景品がつくことになっていました。大ジョッキ1杯につき、栓抜きがひとつです。いろんな形や、いろんなアイディアの栓抜きを、その年、その年で用意していました。
 その年の景品に決まった、栓抜きを見て、妹たちとあれやこれや言うのも楽しく、文字通りお祭り騒ぎなのでした。
 1杯飲む毎に、1個もらえる栓抜きをお代わりの度に積み木のように重ねていく人もいました。1杯と言ったって、大ジョッキですから、1リットルです。
 どうやって飲んでいたのでしょうかね?ちなみに、中ジョッキで、650ccくらい、小ジョッキでも350ccくらいはあったと思います。
 さて、生ビールは、泡とビールの兼ね合いで、美味しく見えたり、ケチられたように見えたりします。
 サーバーのところには、泡の調整用の小ジョッキ、カレースプーン、布巾、サーバーのレバーにまきつける布、などの7つ道具が置いてありました。サーバーの微妙な調節と、スプーンで補充する泡の兼ね合い、また、どのジョッキも公平な泡の量になるようにと、スプーンを操りながら、どんどん出来上がる生ビールを、泡の消えないうちにお客様のところに運ぶのも忙しいことでした。
 ウェイトレスのお姉さんたちは、ジョッキを何個持てるかを、話題として、皆で競い合っていました。(何の意味があって競っていたのでしょうね?)
 にぎやかで、活気にあふれているそんな光景を、見るのが好きで、私は邪魔にされながらも、いつもレストランの中で、何か手伝うことがないかと、目を光らせてました。
 「えりこちゃん、1番テーブルのお代わりした人に、栓抜き持っていってやって」
なんて、頼まれたものなら、もう小躍りしながら、とびっきりの笑顔で、
 「はい、どうぞ!!」
と、渡していました。今思うと、赤面・・・。

 私が、花兆庵の料亭だったらやれると、食事の時に、生ビールを出したかったのは、その辺に根っこがあるのかもしれません。
 私には、子供の頃の思い出と直結した、たかが生ビール、されど生ビールなのです。

◆◆ ないしょの余談 T ◆◆
 「樽開き」って、いつ行っていたと思います?
 例年決まって、4月1日から3日間でした。まだ、雪の降ることもある春先、食堂では、がんがんにストーブを焚いて、夏の演出をしたらしいです。(ただ、室温を上げただけですけど・・・)

◆◆ ないしょの余談 U ◆◆
 私が高校生になった頃、父は、中華料理の店もやってました。そのペンシルビルの屋上は、なんとビアガーデンになり、高山の短い夏をたのしむお客様で、天気がよければ、毎日混んでいました。
 私は、夏休みのアルバイトで、ジョッキ運びと、ビール注ぎの仕事に明け暮れました。楽しかったです。片手に大ジョッキ3個くらいは持てたと思います。(なんの自慢にもならないですね、(^_^;)ゞへへ・・・)


かの有名な!九州大分県 由布院温泉「玉の湯」との交流

 皆さん、大分県 由布院って、ご存知ですか?
 別府温泉より、奥に入り、九重連山のふもとにある「由布院温泉」は、全国的に、有名な観光地であり、温泉地であります。
 テレビの旅番組などでよく出てきますし、また、婦人雑誌などでもよくとりあげている、旅行者の憧れの地です。
 その由布院温泉でも、有名な旅館のひとつ「由布院 玉の湯」さんとは、いろんなご縁が重なって、私どもも、親しくさせていただいております。
 山あいの田舎町(失礼!!)を、あんな素敵な街にされた人間的魅力あふれる溝口薫平氏と、そして、先ごろ社長に就任されたお嬢さんの桑野和泉さん。由布院の街づくりと、旅館つくりに、自分のポリシーを追及するその人柄に、私は、いつも、うっとりするばかりです。
 さて、その玉の湯さんから、このたび、今年の新入社員さんの研修を高山でお願いできないか?というお話がありました。選りすぐった結果、今年、新入社員が1名になってしまったとのこと。
 1人だけの入社は、教える方も教えられる方も、大変なもの。毎年、新入社員の研修に、頭を悩ませる私には、その気持ちが痛いほどわかり、私たちのところでよかったら、と、お受けしたのです。

 こうして、地元大分県の高校を、今年春卒業したばかりの木村直子さんは、はるばると高山へ来て、私どもの新入社員と共に、勉強することになりました。
 期間は、3月25日から5月10日まで。社員寮がいっぱいのため、近くのビジネスホテルから通うことになりました。
 館内清掃、フロント研修、客室係り研修と、終わってみれば、あっという間の出来事でしたが、よその旅館さんからの預かりもの、また、年頃の娘さんを遠いところに出される親御さんの心を思うと、心配もふくらみました。


「飛騨高山」での研修を終えて

由布院 玉の湯 木村 直子

 玉の湯の女将に、
 「3月の終わりから、飛騨高山に研修に行ってもらいます。」
と、言われたときから、私の研修の第1歩が始まりました。
 今年の春、高校を卒業して、私は、九州 由布院 玉の湯という旅館に、入社いたしました。高校の頃、私は、旅館業に就職しようとは正直考えていませんでした。商業高校に、通っていましたので、事務などの仕事に、就きたいと思っていました。ところが、ある日、玉の湯の方とお話しする機会があり、そのとき、私の考えは、大きく変わったのです。
 その方は、このようにおっしゃいました。
 「お客様と接することは好きですか?旅館業と言う仕事は、思っている以上に、とても大変な仕事です。しかし、その大変さと同時に楽しさや、うれしさもたくさんあります。お客様に、『ありがとう』と、心から言ってもらったとき、本当に、やっていてよかったなぁと思えますよ。人間的にも、とても成長することができます。」
 そのことばをいただいたとき、私は、ぜひ就職したいと思いました。そして、面接を受け、採用していただきましたが、驚いたことに、入社後すぐに、高山に研修に行くことになったのでした。
 私は、恥ずかしながら、飛騨高山が日本のどのあたりにあるかも、何県なのかも知らず、地図帳を取り出して、探しました。
 「ちょうど日本の真中あたりだなぁ、ここへ行くのかぁ」
とおもっていたところ、隣にいた親が、
 「観光地として有名なところだよ。」
と、言いました。私は、由布院という観光地に住んでいるのに、他の観光地のことを何も知らないのだなぁと、つくづく自分の世間知らずを思い、大丈夫かなぁと、だんだん不安になってきました。
 いよいよ、3月24日になり、大分から6時間もかかって、高山に着きました。生まれて初めての長い旅でした。
 着いたその日は、花兆庵さんに1泊させてもらいました。ロビーに上がった時の、みなさんのすばらしい対応。客室係りさんの案内や、お食事のときの心配りに、ただただ感動していました。と、同時に、明日からは、私もこの一員として働くのだろうかと、心配になってきました。
 翌日は、9時から、新人研修でした。初日の研修では、敬語が全くできておらず、こちらに来るまでの勉強不足にも反省しました。2日間の新人基礎研修が終わると、現場での研修になりました。
 クリーンレディさんといって、清掃担当部署で、3日働きました。いろんな備品や、工夫があって、びっくりしました。
 始めの研修は、フロントでした。フロントは、お客様の第1印象を決めると教えられ、かなり緊張しました。皆さんと同じ制服を着ているので、お客様から見たら、私も社員です。フロントの皆さんは、常に笑顔で対応されているので、私も見習おうと思いました。
 また、平野屋では、玄関にお客様がお着きになったら、歓迎の太鼓がなります。大きな音で、歓迎の太鼓を鳴らすと、お客様が、とても喜んでくださるので、その姿を見るのがうれしかったです。歓迎している気持ちが伝わる時は、本当に、楽しいなぁと思えました。
 フロントの仕事の中では、ロビーにおいてある本の整理や、タバコの吸殻の始末など、細かいことにも、目を配るということの指導を受けました。
 さて、10日間のフロント研修が終わって、いよいよ客室係りの研修に入りました。私は、今まで、着物を着たことがありませんでした。
 それで、シスターと言って、私に付いて教えてくださることになった都竹さんに、着せてもらいました。始めのうち、着物姿は、とても疲れました。毎日、着方を、少しづつ、都竹さんに教えてもらいまして、10日間ほどで、何とか一人で着れるようになりました。
 自分で着れるようになったことは、不思議な感じで、少し驚きです。そして少し自慢です。
 客室係りの研修では、ただ笑顔で、料理を出しても、なかなか心は伝わらないと言うことを痛感しました。お料理提供を初めて手伝ったときには、私は、間違えないように、こぼさないように、きちんと説明できるようにと、緊張し、自信のない笑顔で、お客様に接しました。案の定、私がお出しした時と、先輩方がお出しする時では、お客様の雰囲気が違うなと感じました。悔しかったです。
 そのときの気持ちを忘れず、これから私は、修行して、お客様から見て、安心できるような笑顔になれるようにしたいと思います。
 今後は、働く場所は、違いますが花兆庵さんで学んで、毎日書いてきた日記を大事にして、玉の湯でも、がんばって行きたいと思います。
 花兆庵さんのみなさんのあの優しい笑顔に、またお会いできる日まで、気持ちを新たに、接客業を学びたいと思います。
 ありがとうございました。

◇本陣平野屋 女将からひとこと・・・
 初めてお会いした時に、木村さんは、私に、いいました。
 「一生懸命働きます。どうぞよろしくお願いします。」
 このことばは、今も私の胸に響いています。「仕事する」とは、言っても、「働く」と言うことばを使える新入社員は、今までいませんでした。いかに親御さんが素直に、育てられたか、察しがつきました。
 この謙虚な心に、私は感動したのです。
 木村さんと過ごした、ひと月半、取り立てて教えてあげられることもなく、私たちの日常に、ただ巻き込んでしまったようなことでしたが、無事にお返しできて、ほっとしています。帰った日に、ご両親も玉の湯のみなさんも、出迎えてくださったと聞いて、私の心もほんのり温かくなりました。


飛騨高山 夏の行事予定

・我楽多市 6月7日(月)
 場所:さんまちどおり(平野屋から歩いて1分)
 高山の骨董市です。露天にて、10月までの毎月7日の開催です。お気に入りが見つかることも・・・。
・奥飛騨温泉郷「露天風呂の日」 6月26日(土)
 公共露天風呂には、無料で、入浴できます。
・飛騨の里「開村記念日」 7月4日(日)
 場所:飛騨の里
 獅子舞他多数イベントあります。 
・我楽多市 7月7日(土)
 場所:さんまちどおり(平野屋から歩いて1分)
・夏の飛騨高山ライトアップ 7月17日(土)〜8月22日(日)
 場所:平野屋の川沿いにて
・チャオ夏山オープン 7月17日(土)
 おなじみのスキー場ですね。夏は、草遊びに最適です。
・飛騨ウルトラマラソン 7月18日(日)
 場所:高山の隣、国府町及び周辺市町村
・納涼公募川柳あんどんコンクール 7月中旬〜8月中旬
 場所:国分寺通り、安川通り商店街
・いで湯まつり・夏、奥飛騨絵馬市 7月31日(土)〜8月25日(水)
 場所:新平湯温泉 神明神社
・本町通り納涼夜市 8月1日(日)〜3日(火)
 場所:本町通商店街(平野屋の前の通り)
・飛騨国分寺ライトアップ 8月1日(日)〜10日(火)
 場所:飛騨国分寺
・絵馬市 8月1日(日)〜15日(日)
 場所:本町通 山桜神社
・日本一かがり火まつり 8月7日(土)
 場所:高根村 日和田高原(野麦峠で有名)
・飛騨の里「笹飾り・七夕祭り」 8月3日(火)〜7日(土)
 場所:飛騨の里
・第47回飛騨高山花火大会 8月4日(水)
 場所:宮川にて
・七夕岩まつり 8月6日(金)
 場所:市内松ノ木町 七夕岩公園
・国分寺通り納涼夜市 8月6日(金)
 場所:国分寺通り商店街
・安川納涼夏まつり 8月6日(金)〜7日(土)
 場所:安川通り商店街(平野屋より徒歩3分)
・納涼七夕まつり 8月6日(金)〜7日(土)
 場所:下一之町商店街(平野屋より徒歩5分)
・我楽多市 8月7日(土)
 場所:さんまち通り
・さんまち通り納涼市 8月7日(土)
 場所:さんまち通り(平野屋より徒歩1分)
・飛騨高山サマーフェスティバル 8月8日(日)〜10日(火)
・仮装でちょけらまいか 8月8日(日)
・第21回飛騨高山手筒花火打ち上げ 8月9日(月)
 場所:弥生橋下流
・松倉山 絵馬市 8月9日(月)〜10日(火)
 場所:松倉山観音様
・かがり火盆踊り 8月14日(土)
 場所:飛騨の里
・ひだ桃源郷くぐの なつまつり 8月15日(日)
 場所:国道41号線 久々野町
・精霊送り「灯ろう流し法会」 8月19日(木)
 場所:宮川添い 柳橋
・高根コーン収穫祭 8月29日(日)
 場所:高根村 日和田高原


平成16年夏

飛騨高山の宿 本陣 平野屋 花兆庵 〒506-0011 岐阜県高山市本町1丁目34番 TEL.0577-34-1234
(c) Hiranoya Corporation.All right reserved.
本陣平野屋別館